活動報告, 講演
講演「学校で必要な防災教育の取組み」と防災トランプ講習会を実施しました。
2014年8月28日に、相模原市立小山中学校区連携教育推進会議にて、「学校で必要な防災教育の取組み」に関する講演と「防災トランプ」の講習会を行ってきました。
小山中学校区連携教育推進会議
小山中学校区には、小学校が2校(小山小・向陽小)存在します。小山中学校区連携教育推進会議は中学校と小学校の全教員(約100名)が一同に会し、連携を促進していく場になります。
今回のテーマは「防災教育」ということで講師依頼を頂きました。参加者がほぼ全員「学校の先生」ということで「・・・うまくいくのだろうか」と、大きなプレッシャーを感じていましたが、先生方の積極的な参加により有意義な講習会とすることができました。
当日の流れ
- 「学校で必要な防災教育の取組み」に関する講演
- 「防災トランプ」講習会
- 講習の説明
- 防災193 実演
- 防災193 グループワーク
- 「遊びかた」や「考えかた」のまとめ
- 「アンケート」+「質疑応答」
自宅で防災訓練したことがありますか?
福本の防災教育に関する講演では、ほぼお決まりになりつつある質問ですが、いつも講演の冒頭に「自宅で防災訓練したことがありますか?」という質問をしています。今回は約100名中4名の方が訓練しているとお答えいただきました。今まで2,200名程に聞いて1名程度でしたので、やはり生徒や児童を預かる立場の先生ということもあり総体的には意識が高いことが印象的でした。アンケートには「実施したいと思います。」という声が多数書かれていたので、今後実施して下さる先生方が増えるという点にお役に立てたことはとても嬉しく思います。
学校で必要な防災教育の取組み
今回の講演では以下のような流れでお話しさせて頂きました。学校で必要な防災教育に関する取り組みと、講演後に控える防災トランプの講習会がどのようにリンクするのか?という点にウエイトを置いた内容となりました。
講演内容
1.防災について改めて考える
2.学校で必要な防災教育の取組み-2つの課題
2-1.必要な防災訓練はひとりひとり異なる
2-1-1.防災訓練の考え方
2-1-2.科学的にわかっている「大地震が起こる確率の意味」
2-1-3.ある中学生のリズムと防災訓練
2-2.もしものときに助け合える関係づくりはいつも
2-2-1.72hの意味
2-2-2.愛川町小沢区小沢自治会における防災訓練の現状
3.防災トランプと上記課題のつながり
4.防災トランプがもたらす効果
防災トランプ講習会
100名近くの方で一斉に講習ということで、限られた時間内でひとりひとり丁寧にやり方を教える時間は取ることができませんでした。そのため、「実演形式」で一度プレイの様子をお見せして、ポイントをお伝えしたのちに、8人グループに分かれて講習に取り組んでいただきました。
立ちあがり全員本気モードで防災193をプレイ!
勝負は1瞬で決まりました!
勝利のガッツポーズ!
本音としては積極的に取り組んでいただけるか不安だったのですが、先生方はかなり本気で取り組んでいただけたようで、結果的には活気を通り越して熱気溢れる雰囲気で講習の時間が過ぎていきました。
印象的な防災ストーリー
〇新しく引っ越したマンションの理事にいきなりなった。これまでは防災訓練やろうと思ってても毎年流れていたらしい。今年は自分の番だから絶対やろう!と思って水の入った消火器の使い方など企画していたのに、当日雨で流れてしまっていた。
〇自分は3月11日に宮城県にいました。当時登米市の小学校に勤務していて、登米から自宅のある石巻に向かう途中のラジオではずっと気仙沼のことばかりが流れていました。石巻の状況がわからず、家について見ると自宅は無事でしたが、地震発生から7時間後に自宅まで津波がきました。そのときはじめて避難しました。
〇防災ずきんを被らせる
自分は子どもの頃、絶対に防災ずきんを被れという先生に怒られた。自分が教師になって、自分も絶対生徒に防災ずきんを被れと指導する。理科の担当なので、ガラスが割れたとき、一番空気抵抗が少ないとがった先端から落ちてくると説明する。防災ずきんでも、教科書でも被ってることで突き刺さることはないから絶対にかぶれと話して聞かせている。
〇大雨が降ってボートで避難。
昔、上溝にあった教員の独身寮は雨が降ると1回部分がよく浸水していた。ボートで避難したこともあるという話。今はないけどあの辺りはよく水が来ていた。
〇雷の話
自分の学校で、部活の大会を中止にするかどうか迷ったが、やはり安全第一で中止にしたところ、校庭の木に落雷した。
(この話を受けて、以下の話もでました)
自身が雷に追われ、玄関の軒下に入ったところでその真上に雷が直撃。自分は無事でしたが一帯で自宅だけが停電になってしまった。
参加者の声
- 普段同じ職場にいても聞いたことがない話をできた。
- 同じ話題でテーブルに着く、肩肘はらずにゲームを楽しみながら防災について話せるのはすごい。
- うちのクラス(中学3年)で絶対やります!これ盛り上がりますよ。
- とても楽しかったです!あまり話ができないお題に対しては「自分の危機意識がない」ということがよくわかりました。
- ゲームとしても面白いですし、話しも面白い。
- 楽しく行うことができたが、話を具体的にするのはお題によっては難しい。総合的には危機意識を芽生えさせるという点では非常に有用。
- 他者と関わりながら学ぶことができてとても楽しかった。
- 実体験を話したり聞いたりする中でそれぞれの対策や思いを共有することができた。
- 身近なところから防災の意識を高められる防災トランプを発案されてすごいです。
- ゲームをするときの「わくわく」「ドキドキ」感をそのままに、でもしっかり学習できるところがすごいです。
- テーマが大人でも難しいな…と感じることがあったので小学校低学年に対するアプローチを是非知りたい。
- お題が工夫されていて考え応えがあった。
- みんなで1つのテーマについて話すことがとても楽しかった。こういった場が意外と少ないと感じたきっかけにもなった。
- トランプを楽しみながら防災(普段あまり考えない内容)について語れて良かったです。
- 既存のルールで遊びながらコミュニケーションをという方法が簡単でゲームを通して防災を学ぶという方法はとても良いと思いました。
- 防災トランプ楽しませてもらいました。楽しみながら、様々な話ができてとてもよかったです。特にいろいろな状況を創造しながら話すことが出来ました。
- 結構、本気になってしまいました。
- 体験談を話すというのは自分の生活を振り返ることができるので良い。
- 意外な人から意外な話が聞けて面白かった。
- 童心にかえって楽しく遊びながらコミュニケーションをとることができました。近年の災害が多いため、防災に対する意識を高めることが大切だと改めて理解した。
- 他の人の防災について話が聞けるのは日常への意識につながるためとてもよい。
- 何を話そうかとドキドキしてしまった。
- トランプのルールに話をプラスすることの新鮮さが良かった。言語活動の充実にもなった。
- 楽しみながら防災について考え小さなことも絞り出し、笑いながらコミュニケーションがとれた。
- コミュニケーションが取れたので楽しかった。
- 193で盛り上がりました。ところどころ話入ったのでより楽しめた。
- ドキドキ、ワクワク。そして、ボーナスという点がよかった。
- 初めて聞いたときは大丈夫かな~と思っていましたが、やってみるとみなの本気のなりように感動しました。必ずクラスでやる機会を設けたいと思います。
- プレイしていない間に見ていても楽しめました。
- ゲームで盛り上がることで話しやすくなり、仲が深まると思った。
- みんな真剣すぎた。体験談がとてもよかった。
- 自己紹介ツールとして親睦を深めるにも、様々な防災の取組みに対する導線としての危機意識を芽生えさせる点で可能性を大きく感じた。
今後のイベントご案内
今後のイベントについては、コチラのページでご案内しております。
是非ご参加を検討頂ければ幸いです。
また、防災訓練のご相談、防災トランプを使った講演、体験講座の開催等、随時お受けしております。
是非、コチラのページにある問い合わせフォームからご依頼ください。